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会社設立・開業の手続き一覧(全24件)
会社設立では、設立登記のあと税務署への法人設立届出(2ヶ月以内)、青色申告の承認申請、年金事務所への社会保険新規適用届(5日以内)と、提出先の異なる届出が続きます。個人事業の開業なら開業届と青色申告承認申請が中心です。法人・個人の別や従業員の有無に応じて、24件から必要なものを絞り込めます。
期限の日数は「開業予定日」を起点とした代表的な数え方です。正確な起算日・期限は法令の定めや個別の事情によって異なります。土日祝・年末年始は窓口が閉まっている場合があります。上の質問に答えると、必要な手続きだけに絞り込んだプランが具体的な日付つきで表示されます。
設立準備6件
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定款の作成該当する場合
窓口: 自身で作成 または 司法書士・行政書士に依頼 / 開業予定日の約14日前までが目安
必要なもの: 発起人(出資者)全員の印鑑証明書、会社の基本事項(商号・目的・本店所在地・資本金額・事業年度等)
受け取るもの: 定款
定款は会社の基本ルールを定める書類です。商号(会社名)・事業目的・本店所在地・資本金額・事業年度などを記載します。事業目的は将来行う可能性があるものも含めて広めに記載しておくのが一般的です
根拠: 会社法 第26条(株式会社の定款の作成)、会社法 第575条(合同会社の定款の作成)
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定款の認証(公証役場)該当する場合
窓口: 本店所在地を管轄する公証役場 / 開業予定日の約7日前までが目安
必要なもの: 定款 3通(紙の場合)または電子定款データ、発起人全員の印鑑証明書、発起人全員の実印、身分証明書、認証手数料(資本金100万円未満: 3万円、100万円以上300万円未満: 4万円、その他: 5万円)、収入印紙4万円(紙定款の場合。電子定款なら不要)
受け取るもの: 認証済み定款
株式会社の場合のみ必要です。合同会社は定款認証不要です。電子定款を利用すると収入印紙代4万円を節約できます。公証役場への事前予約が必要です。2022年1月から認証手数料が資本金額に応じた3段階制になりました
根拠: 公証人法 第62条の2、会社法 第30条
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資本金の払込み該当する場合
窓口: 発起人の個人銀行口座 / 開業予定日の約3日前までが目安
必要なもの: 発起人の個人銀行口座の通帳、払込証明書(通帳コピーに表紙をつけて作成)
受け取るもの: 払込証明書
定款作成後に発起人の個人口座へ資本金を振り込みます。会社の口座はまだ存在しないため、発起人代表の個人口座を使います。振込名義は出資者本人の名前で行ってください。通帳のコピー(表紙・1ページ目・振込記載ページ)が登記申請に必要です
根拠: 会社法 第34条(株式会社)、会社法 第578条(合同会社)
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事務所・店舗の賃貸契約該当する場合
窓口: 不動産会社 または オーナーとの直接契約 / 開業予定日の約30日前までが目安
必要なもの: 本人確認書類、登記事項証明書(法人の場合)、決算書(法人の場合)、連帯保証人の書類 または 保証会社の審査
受け取るもの: 賃貸借契約書
法人の場合、登記簿の本店所在地として使うため、設立登記前に契約を済ませるか、バーチャルオフィスの利用を検討してください。個人事業主の場合は自宅開業であれば不要です。事業用賃貸は消費税が課税されます(住居用は非課税)
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食品衛生責任者の資格取得該当する場合
窓口: 各都道府県の食品衛生協会(講習会) / 開業予定日の約60日前までが目安
必要なもの: 食品衛生責任者養成講習会受講申込書、本人確認書類
受け取るもの: 食品衛生責任者の資格証
飲食店の開業には食品衛生責任者の配置が義務です。栄養士・調理師・製菓衛生師の資格を持っていれば講習は免除。HACCPに沿った衛生管理も義務化されています(2021年6月~)。飲食業を開業する場合に必要な手続きです
根拠: 食品衛生法 第51条(営業施設の基準)
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飲食店営業許可の申請該当する場合
窓口: 店舗所在地を管轄する保健所 / 開業予定日の約30日前までが目安
必要なもの: 営業許可申請書、施設の図面、食品衛生責任者の資格証、水質検査成績書(井戸水使用の場合)、登記事項証明書(法人の場合)
受け取るもの: 飲食店営業許可証
飲食店の開業には保健所の営業許可が必須です。店舗の工事前に保健所に事前相談し、施設基準を確認してください。工事完了後に保健所の検査を受け、基準を満たせば許可証が交付されます。許可なしの営業は食品衛生法違反(2年以下の懲役または200万円以下の罰金)。飲食業を開業する場合に必要な手続きです
根拠: 食品衛生法 第55条(営業の許可)
設立日1件
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法務局への設立登記該当する場合
窓口: 本店所在地を管轄する法務局 / 法的期限: 開業予定日当日
必要なもの: 設立登記申請書、認証済み定款(株式会社の場合)または定款(合同会社の場合)、払込証明書、発起人の決定書(本店所在地等を定めた書面)、取締役の就任承諾書、代表取締役の印鑑証明書、印鑑届出書(会社実印の届出)、登録免許税(株式会社: 15万円、合同会社: 6万円)
受け取るもの: 登記完了(会社の設立日 = 登記申請日)
登記申請日が会社の設立日になります。登記完了まで通常1〜2週間かかります。登録免許税は株式会社が最低15万円(資本金×0.7%)、合同会社が最低6万円です。オンライン申請(登記・供託オンライン申請システム)も可能です
根拠: 会社法 第49条(株式会社の成立)、会社法 第579条(合同会社の成立)、商業登記法 第47条
登記完了9件
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法人設立届出書の提出(税務署)該当する場合
窓口: 本店所在地を管轄する税務署 / 法的期限: 開業予定日から60日以内
必要なもの: 法人設立届出書、定款の写し
設立日から2ヶ月以内に提出が必要です。e-Tax(国税電子申告・納税システム)でオンライン提出も可能です。同時に「給与支払事務所等の開設届出書」も提出してください
根拠: 法人税法 第148条、法人税法施行規則 第63条
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青色申告の承認申請書の提出(法人)該当する場合
窓口: 本店所在地を管轄する税務署 / 法的期限: 開業予定日から90日以内
必要なもの: 青色申告の承認申請書
設立日から3ヶ月以内、または最初の事業年度終了日のいずれか早い日までに提出が必要です。青色申告にすると欠損金の繰越控除(10年間)や少額減価償却資産の特例などの税務メリットがあります。法人設立届出書と同時に提出するのが一般的です
根拠: 法人税法 第122条
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都道府県税事務所・市区町村への届出該当する場合
窓口: 本店所在地を管轄する都道府県税事務所・市区町村役場 / 開業予定日から30日以内が目安
必要なもの: 法人設立届出書(都道府県用・市区町村用)、定款の写し、登記事項証明書
法人住民税・法人事業税の課税のために届出が必要です。提出期限は自治体により異なりますが、多くの場合は設立から1ヶ月〜2ヶ月以内です。東京都23区の場合は都税事務所への届出のみで市区町村への届出は不要です
根拠: 各都道府県・市区町村の条例(地方税法に基づく届出)
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社会保険の新規適用届(年金事務所)該当する場合
窓口: 本店所在地を管轄する年金事務所 / 法的期限: 開業予定日から5日以内
必要なもの: 健康保険・厚生年金保険 新規適用届、登記事項証明書、法人番号指定通知書のコピー、被保険者資格取得届(役員・従業員分)、被扶養者(異動)届(扶養家族がいる場合)
受け取るもの: 健康保険・厚生年金保険の適用通知書
法人は役員1人でも社会保険(健康保険・厚生年金)への加入が義務です。設立日から5日以内に届出が必要です。届出が遅れても設立日に遡って適用されます。e-Gov電子申請やGビズIDでのオンライン手続きも可能です
根拠: 健康保険法 第48条、厚生年金保険法 第27条
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労働保険の保険関係成立届(労働基準監督署)該当する場合
窓口: 事業所を管轄する労働基準監督署 / 法的期限: 開業予定日から10日以内
必要なもの: 保険関係成立届、登記事項証明書、労働保険概算保険料申告書
受け取るもの: 労働保険番号の付与
従業員を1人でも雇ったら労働保険(労災保険・雇用保険)への加入が義務です。雇用開始日の翌日から10日以内に届出が必要です。概算保険料の申告・納付(成立日から50日以内)も必要です
根拠: 労働保険の保険料の徴収等に関する法律 第4条の2、第15条
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雇用保険の適用事業所設置届(ハローワーク)該当する場合
窓口: 事業所を管轄するハローワーク(公共職業安定所) / 法的期限: 開業予定日から10日以内
必要なもの: 雇用保険適用事業所設置届、雇用保険被保険者資格取得届、労働保険の保険関係成立届の控え、登記事項証明書、労働者名簿、賃金台帳、出勤簿
受け取るもの: 雇用保険適用事業所番号の付与
従業員を雇用した日の翌日から10日以内に届出が必要です。労働基準監督署での労働保険成立届の手続きを先に済ませてから、ハローワークで手続きします。週20時間以上勤務する従業員は雇用保険の対象です
根拠: 雇用保険法 第7条、雇用保険法施行規則 第141条
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法人口座の開設該当する場合
窓口: 銀行(メガバンク・地方銀行・ネット銀行) / 開業予定日から14日以内が目安
必要なもの: 登記事項証明書(履歴事項全部証明書)、定款の写し、代表者の本人確認書類、会社の印鑑(届出印)、法人番号指定通知書、事業内容がわかる資料(パンフレット・Webサイト等)
受け取るもの: 法人名義の銀行口座
法人口座は登記完了後でないと開設できません。メガバンクは審査が厳しく、開設に2〜4週間かかることがあります。ネット銀行(GMOあおぞらネット銀行・住信SBIネット銀行等)は比較的開設しやすいです。事業実態を証明する資料を準備しておくとスムーズです
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給与支払事務所等の開設届出書の提出
窓口: 納税地を管轄する税務署 / 法的期限: 開業予定日から30日以内
必要なもの: 給与支払事務所等の開設届出書
従業員に給与を支払う場合、または法人の役員報酬を支払う場合に届出が必要です。開設から1ヶ月以内に提出します。法人設立届出書と同時に提出するのが一般的です。個人事業主でも従業員を雇う場合は必要です
根拠: 所得税法 第230条
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源泉所得税の納期の特例の承認申請書該当する場合
窓口: 納税地を管轄する税務署 / 開業予定日から30日以内が目安
必要なもの: 源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書
従業員10人未満の事業者が対象です。通常は毎月納付する源泉所得税を、年2回(1〜6月分を7月10日まで、7〜12月分を翌年1月20日まで)にまとめて納付できるようになります。提出は任意ですが、小規模事業者には事務負担の軽減になります
根拠: 所得税法 第216条、第217条
開業8件
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開業届(個人事業の開業届出書)の提出該当する場合
窓口: 納税地(住所地)を管轄する税務署 / 法的期限: 開業予定日から30日以内
必要なもの: 個人事業の開業・廃業等届出書、本人確認書類(マイナンバーカード等)
受け取るもの: 開業届の控え(屋号入り)
開業日から1ヶ月以内に提出が必要です。届出は無料です。e-Taxでオンライン提出も可能です。開業届の控えは銀行口座の開設や各種契約で求められることがあるため、必ず控えを保管してください。屋号(事業の名称)は任意ですが記載しておくと事業用口座の開設等に便利です
根拠: 所得税法 第229条
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青色申告承認申請書の提出(個人事業主)該当する場合
窓口: 納税地(住所地)を管轄する税務署 / 法的期限: 開業予定日から60日以内
必要なもの: 所得税の青色申告承認申請書
開業日から2ヶ月以内(1月1日〜1月15日に開業した場合はその年の3月15日まで)に提出が必要です。青色申告にすると最大65万円の特別控除(e-Taxまたは電子帳簿保存の場合)、赤字の3年間繰越控除、家族への給与の経費算入などのメリットがあります。開業届と同時に提出するのが一般的です
根拠: 所得税法 第144条
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事業用口座の開設(個人事業主)該当する場合
窓口: 銀行(ネット銀行・地方銀行等) / 開業予定日から35日以内が目安
必要なもの: 開業届の控え、本人確認書類
受け取るもの: 屋号付き銀行口座(または個人名義の事業専用口座)
法律上の義務ではありませんが、事業用とプライベートの口座を分けておくと、帳簿付けや確定申告が格段に楽になります。屋号付き口座を開設できる銀行もあります。ネット銀行は手数料が安く管理しやすいです
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国民健康保険への加入該当する場合
窓口: 住所地の市区町村役場 / 法的期限: 開業予定日から14日以内
必要なもの: 健康保険資格喪失証明書(前職の会社から取得)、本人確認書類、マイナンバーカードまたは通知カード
受け取るもの: 国民健康保険被保険者証
会社を退職してフリーランスになる場合、社会保険から国民健康保険への切替が必要です。退職日の翌日から14日以内に届出。前職の健康保険を任意継続(最長2年)する選択肢もあります。任意継続の方が保険料が安い場合もあるため、両方の保険料を比較してください
根拠: 国民健康保険法 第7条(被保険者)、第9条(届出)
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国民年金への切替(第2号→第1号)該当する場合
窓口: 住所地の市区町村役場 / 法的期限: 開業予定日から14日以内
必要なもの: 年金手帳またはマイナンバーカード、退職日がわかる書類(離職票・退職証明書等)、本人確認書類
受け取るもの: 国民年金保険料の納付書
会社員(第2号被保険者)からフリーランスになると、国民年金の第1号被保険者への切替が必要です。退職日の翌日から14日以内に届出。配偶者が第3号被保険者だった場合、配偶者も第1号への切替が必要です。付加年金(月400円で年金増額)やiDeCoの加入も検討を
根拠: 国民年金法 第12条(届出)
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適格請求書発行事業者の登録(インボイス制度)
窓口: 納税地を管轄する税務署(e-Taxでも可) / 開業予定日から30日以内が目安
必要なもの: 適格請求書発行事業者の登録申請書
受け取るもの: 登録番号(T+13桁の法人番号 or T+13桁の固有番号)
BtoB取引が中心の場合、取引先からインボイスの発行を求められることがあります。免税事業者がインボイス登録すると課税事業者になり、消費税の申告・納付が必要になります。BtoC取引のみの場合は登録しなくても影響が少ないケースが多いです。2029年9月30日までの経過措置があります
根拠: 消費税法 第57条の2(適格請求書発行事業者の登録)
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小規模企業共済への加入
窓口: 中小機構の委託先金融機関(銀行・信用金庫等) / 開業予定日から60日以内が目安
必要なもの: 契約申込書、預金口座振替申出書、確定申告書の控え(既に事業を開始している場合)、開業届の控え(新規開業の場合)
受け取るもの: 小規模企業共済契約証書
個人事業主や小規模法人の役員が退職金代わりに積み立てる制度です。掛金は全額所得控除で節税効果が大きい(月7万円なら年間84万円の所得控除)。廃業・退職時に共済金として一括または分割で受け取れます。加入資格は常時使用する従業員20人以下(商業・サービス業は5人以下)
根拠: 小規模企業共済法 第3条(共済契約)
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消費税課税事業者届出書の提出該当する場合
窓口: 納税地を管轄する税務署 / 開業予定日から30日以内が目安
必要なもの: 消費税課税事業者届出書
年間売上が1,000万円を超える場合、翌々年から消費税の課税事業者になります。また、インボイス制度に対応するために自ら課税事業者を選択する場合は「消費税課税事業者選択届出書」の提出が必要です。免税事業者のままでもインボイス登録(適格請求書発行事業者の登録)は可能です(2029年9月30日までの経過措置)
根拠: 消費税法 第57条
会社設立・開業のよくある質問
株式会社とは?
株式会社と合同会社の主な違いは以下の通りです。 ・設立費用:株式会社は約25万円(登録免許税15万円+定款認証約5万円+印紙代4万円)、合同会社は約10万円(登録免許税6万円+印紙代4万円、電子定款なら約6万円) ・定款認証:株式会社は必要(公証役場)、合同会社は不要 ・意思決定:株式会社は株主総会・取締役会、合同会社は社員(出資者)の合意 ・知名度:株式会社の方が社会的信用力が高い ・利益配分:株式会社は出資比率に応じて配当、合同会社は定款で自由に決められる 迷う場合は、取引先への信用力を重視するなら株式会社、費用を抑えたいなら合同会社がおすすめです。
根拠: 会社法 第2条、第575条
設立費用とは?
会社設立にかかる費用の目安は以下の通りです。 【株式会社】合計 約25万円 ・定款認証手数料:3〜5万円(資本金額による) ・定款の収入印紙代:4万円(電子定款なら不要) ・登録免許税:15万円(資本金×0.7%で15万円未満の場合でも最低15万円) 【合同会社】合計 約6〜10万円 ・定款認証:不要 ・定款の収入印紙代:4万円(電子定款なら不要) ・登録免許税:6万円(資本金×0.7%で6万円未満の場合でも最低6万円) 【個人事業主】ほぼ0円 ・開業届の提出は無料 上記に加えて、会社印の作成(数千円〜)や司法書士への依頼費用(5〜10万円)がかかる場合があります。
資本金とは?
法律上、資本金は1円から設立可能です(会社法では最低資本金制度は撤廃されています)。ただし、資本金が少なすぎると以下のデメリットがあります。 ・法人口座の開設審査に通りにくい ・取引先からの信用が得にくい ・創業融資の審査で不利になる場合がある 一般的には50万円〜300万円程度で設立するケースが多いです。資本金1,000万円未満だと設立初年度の消費税が免除される(インボイス登録をしない場合)メリットもあります。
根拠: 会社法 第27条第4号
開業届とは?
開業届(正式名称:個人事業の開業・廃業等届出書)は、税務署の窓口で用紙をもらうか、国税庁のHPからダウンロードできます。記載する主な項目は以下です。 ・納税地(住所地) ・氏名、マイナンバー ・職業、屋号(任意) ・開業日 ・届出の区分(開業) ・開業に伴う届出書の提出有無(青色申告承認申請書等) 提出方法は、税務署窓口への持参・郵送・e-Taxの3つです。控えに受付印をもらう(または受信通知を保存する)ことで、銀行口座開設等の証明に使えます。
根拠: 所得税法 第229条
青色申告とは?
青色申告の主なメリットは以下の通りです。 【個人事業主の場合】 ・最大65万円の青色申告特別控除(e-Tax申告 or 電子帳簿保存が条件。それ以外は55万円控除) ・赤字を3年間繰り越せる(純損失の繰越控除) ・家族への給与を経費にできる(青色事業専従者給与) ・30万円未満の固定資産を一括で経費にできる(少額減価償却資産の特例) 【法人の場合】 ・欠損金の10年間繰越控除 ・各種税額控除の適用 デメリットは複式簿記が必要な点ですが、会計ソフトを使えば対応可能です。個人事業主の場合、開業日から2ヶ月以内に承認申請書の提出が必要です。
根拠: 所得税法 第143条、法人税法 第121条
消費税とは?
消費税の免税事業者制度について説明します。 ・基準期間(個人:前々年、法人:前々事業年度)の課税売上高が1,000万円以下の場合、消費税の納税義務が免除されます ・新設法人は基準期間がないため、原則として設立後2年間は免税です(ただし資本金1,000万円以上の場合は初年度から課税) ・個人事業主も開業後2年間は原則免税です ・インボイス制度に登録すると、売上にかかわらず課税事業者になります ・免税事業者のままでも取引は可能ですが、取引先がインボイスを求める場合は検討が必要です 2029年9月30日までは免税事業者からのインボイス登録に経過措置があります。
根拠: 消費税法 第9条
社会保険とは?
法人(株式会社・合同会社)は、役員1人だけの会社でも社会保険(健康保険・厚生年金保険)への加入が義務です。これは従業員の有無にかかわらず、法人である限り必須です。設立日から5日以内に年金事務所へ届出が必要です。 個人事業主の場合は、常時5人以上の従業員がいる場合に加入義務があります(飲食業・美容業等のサービス業は5人以上でも任意)。5人未満の場合は任意適用です。 社会保険料は報酬月額に応じて決まり、事業主と被保険者で折半します(労使折半)。役員報酬が低すぎると加入できない場合もあります。
根拠: 健康保険法 第3条、厚生年金保険法 第6条・第9条
インボイスとは?
インボイス制度(適格請求書等保存方式)は2023年10月から開始された制度です。 ・課税事業者が仕入税額控除を受けるには、取引先から「適格請求書(インボイス)」を受け取る必要があります ・インボイスを発行するには「適格請求書発行事業者」の登録が必要です ・登録すると課税事業者になるため、免税事業者だった場合は消費税の申告・納付が発生します ・BtoC(消費者向け)の事業であれば、インボイス登録しなくても影響は小さい場合が多いです ・BtoB(事業者向け)の事業では、取引先から登録を求められるケースがあります 登録は税務署への申請またはe-Taxで行えます。
根拠: 消費税法 第57条の2〜第57条の6
法人口座とは?
法人口座の開設は個人口座に比べて審査が厳しく、以下の点に注意が必要です。 ・メガバンク(三菱UFJ・三井住友・みずほ):審査が厳しい。開設まで2〜4週間。事業実績を求められることも ・地方銀行・信用金庫:地域密着型で比較的開設しやすい。対面での相談がしやすい ・ネット銀行(GMOあおぞらネット銀行・住信SBIネット銀行・PayPay銀行等):オンラインで申込可能、審査が比較的緩やか、最短数日で開設可能 必要書類は登記事項証明書・定款の写し・代表者の本人確認書類・会社印・事業内容がわかる資料等です。まずはネット銀行で開設し、実績を積んでからメガバンクに挑戦するのも一つの方法です。
届出とは?
会社設立・開業の手続きの順番は事業形態により異なります。 【法人(株式会社・合同会社)の場合】 ①事務所の確保(必要な場合) ②定款の作成 ③定款の認証(株式会社のみ。公証役場) ④資本金の払込み ⑤法務局で設立登記(申請日=設立日) ⑥税務署へ届出(法人設立届出書・青色申告承認申請書等) ⑦都道府県税事務所・市区町村へ届出 ⑧年金事務所で社会保険の手続き ⑨従業員がいる場合:労基署→ハローワークの順で届出 ⑩法人口座の開設 【個人事業主の場合】 ①開業届の提出(1ヶ月以内) ②青色申告承認申請書の提出(2ヶ月以内) ③事業用口座の開設 ④従業員がいる場合:給与支払事務所の届出等
関連情報
- 会社設立・開業の手続きガイド記事(詳しい解説)
- 会社設立・開業のトラブル事例と対処法
- 会社清算・廃業の手続きガイド(関連するライフイベント)
- 退職・失業の手続きガイド(関連するライフイベント)
- 海外転出・帰国の手続きガイド(関連するライフイベント)
- てつづきナビの使いかた
このページは制度の一般的な情報をまとめたものです。個別の判断が必要な場合は、弁護士・税理士・社会保険労務士など各分野の専門家にご相談ください。手続き情報は e-Gov 法令検索・各省庁の公式サイトに基づいて作成し、根拠条文を併記しています。